ラティスのsensAIがエッジのスマートIoTデバイス向けに 10倍の性能向上を実現
Posted 05/20/2019 by Hussein Osman
1年前、当社はラティスsensAIソリューションスタックを発売しました。それらか、エッジにおけるAIへのニーズは増え続けています。Tractica社の統計によると、2020年までにエッジベースのAIチップセットは516億米ドルに達すると予測されています(これはクラウドベースAIチップの予想収益の3倍以上です)。どうしてエッジでのAI対応が可能なチップに注目が集まっているのでしょうか?Tractica社によると、『AIは、特定のAIアプリケーションの電力予算内で適切な量のコンピューティング容量を提供するようにチップセットが最適化されてる場合に実行する』とのことです。当社もTractica社の見解に同意しています。ラティスsensAIは、エッジデバイス向けに適切なコンピューティングと電力を組み合わせたAIソリューションを提供するために開発されました。
本日ラティスは、大幅な性能向上と設計フロー、システム設計者がエッジデバイスで低消費電力のAI推論対応を最大限に簡素化した、sensAIソリューションスタックの新しいバージョンをリリースしました。この拡張は以下を含みます。
- 以前のバージョンの10倍の性能向上―最新のCNN(畳み込みニューラルネットワーク)IPと8ビットアクティベーション量子化、スマートレイヤーマージ、デュアルDSPエンジンなどの機能を備えたニューラルネットワークコンパイラ。パフォーマンスの向上により、低消費電力を維持しながら、より高いフレームレート、解像度で画像を分析することができるなど、実際のアプリケーションでの利点があります。
- sensAIと使って加速化・簡素化するよりシームレスなユーザーエクスペリエンスは以下を含みます:
- Kerasを含むMLフレームワークのサポートを拡大
- ニューラルネットワーク訓練用の量子化および分数設定方式に対応し、反復的な後処理が不要
- USBを介した簡単なニューラルネットワークデバッグ
- カスタマイズ可能な新しいリファレンスデザインにより、オブジェクトカウントや人感検出などに対応
- Pixcellence社などの提携企業による完全な製品設計機能を含む拡張された設計サービスパートナーエコシステムにより、お客様はより早く市場に投入することが容易になります。
sensAIにより、OEMは低消費電力のAI推論を新製品に追加したり、既存のデバイス設計を簡単に更新したりできます。当社の新しいリファレンスデザインのように、この機能は工業、自動車、コンシューマ向けなどの市場におけるスマートカメラアプリケーションに特に役立ちます。 スマートカメラにローカルでのAI対応を統合すると、下記のような多くの恩恵を得ることができます。
- データコストの節約-ローカルAIに対応していないスマートカメラは、人や物を検出したと判断したときに、常にデータセンターにビデオを送り返します。しかしこの多くの場合が誤検出です。例えば、スマートインターフォンの前で猫が通りすぎた場合、その画像の猫が人間であるかどうかデータセンターで照合します。しかし、カメラがローカルで人感検出に対応している場合は、データを送信することなく独自にこの判断を行うことができ、クラウドベースの分析サブスクリプションに関連するコストを大幅に削減します。
- データのプライバシーが向上ーエッジで簡単なスマートビジョン機能を実行することにより、OEMは分析のためにデータセンターに送信されるビデオデータの量を削減できます。これにより、データセンターに出入りする顧客データが潜在的な危険にさらされるのを防ぎます。
- データのセキュリティを拡大-sensAIによるローカルでの推論対応で、遠隔操作で収集および保存するデバイスデータが少なくなり、データセンターからの顧客データの盗難リスクが軽減されます。
新規および既存のsensAIユーザーが、これらの新しい性能と使いやすさを活かして、あらゆる種類のエッジデバイスでAI推論を可能にすることを期待しています。
To learn more about the Lattice sensAI solutions stack, please visit www.latticesemi.com/sensAI.