HDMIとFPGAがCEと産業業界のギャップを埋める
Posted 06/07/2016 by David Wang
映画や警察もののドラマで何回このシーンを見たことがありますか?警察が映像を見直して、容疑者を見つけました。この捜査官は技術担当者の肩に寄りかかり、もっと容疑者の顔にズームするように呼びかけています。突然、ぼやけた画像がはっきりと容疑者の顔を映し出します。これはハリウッドではもっとも一般的な比喩のひとつで、完全に偽者です。
1997年にDVDが発売されて以来、デジタルビデオの著しい成長を遂げてきた家電市場とは異なり、アナログビデオからデジタルビデオへの移行は、まだ産業市場では初期段階にあります。セキュリティカメラや小売店、ビデオウォールの広告、製造ラインのマシンビジョン、視覚誘導ロボットのような多くの産業用ビデオアプリケーションは、HDにはほど遠いものです。
導入の遅れにはいくつかの要因があります。大きな理由の1つは、産業用ビデオのアップグレードする際に、インフラのコストが高くつくことです。セキュリティのために建物を配線し直したり、マシンビジョンカメラをアップグレードするために製造ラインを停止すると、軽く数百万ドルかかることがあります。心理的な要因も関係しています。導入を検討している人はHDMIなどのデジタルビデオに対して、実装が比較的複雑で、他のデバイスと互換性を保証するためのコンプライアンステストが必要という印象があるかもしれません。セキュリティは保険のひとつで、何か異常が起きるまではその重要性に気づくのは難しく、そのときには手遅れです。さらに産業用ビデオの設備投資は通常、予想される寿命の長さにわたって償却されるので、新しい技術の採用も遅くなります。
しかしデジタルソリューションのコストが下がる一方で、既存のアナログ設備は寿命に近づき、セキュリティ環境も急速に進化しているので、市場は最終的に前進するように思われます。
インダストリー4.0のビデオ分野を促進するために、当社は最近、産業用ビデオアプリケーション向けのHDMIソリューションを発表しました。HDMI対応のASSPデバイスと低消費電力の小型FPGAデバイスの組み合わせによって、産業用のビデオキャプチャと配信、ディスプレイ向けに包括的なソリューションを提供します。HDMI ASSPポートフォリオはトランスミッタ、レシーバ、ポートプロセッサ、ビデオプロセッサ、そしてHDCPと非HDCPの両方に対応します。それらのASSPとプログラム可能のソリューションは産業の環境仕様と長寿命の基準を満たしています。
HDMI ASSPとFPGAデバイスにおけるラティスのポートフォリオは、様々なインターフェースブリッジアプリケーション向けに理想なソリューションです。以下のものが含まれています。
- ビデオキャプチャーキャプチャ、変換、HDMI/DVI、SDIや画像センサからのフルHD/4K UHDビデオ伝送
- ビデオ配信-VRS®ClearViewでアダプティブビデオスケーラー、ノイズリダクション、画像補正技術を活用
- ビデオディスプレイ-フルフォーマット/ 4K UHDビデオおよび産業用アナログビデオの切り替えと、自動フォーマット検出とアナログフロントエンド(AFE)技術による信号方式の両方に対応
HDMIが利用できる消費者に実証済みの技術を使用すると、リスクを軽減し、システムをアップグレードする際にも簡単で費用対効果の高い方法が可能です。さらに、ラティスのFPGAは比類ない柔軟性を備えているため、既存のシステムと容易に統合でき、将来にわたって使用できることができます。
移行には長い年月が費やされてきましたが、産業用ビデオがついにデジタル化するにつれて、高解像度、ロスレスビデオ伝送、そしてインターネット上でビデオを簡単に移動できる機能など、CE分野で見られたのと同じ利点が期待できます。産業用ビデオは多くのアプリケーションがある広範な市場であり、デジタルビデオはセキュリティの強化、接続の簡素化、高解像度の広告、製造ラインでのより正確なエラー検出まで、市場に大きな利益をもたらすことを約束します。