優れた設計オプションをもたらすブリッジの進歩
Posted 05/24/2016 by Grant Jennings
組込みビデオシステムの設計者にとって変化は常にやってきます。この数年間で、設計者はまったく新しいレベルの機能を備えたモバイルアプリケーションプロセッサを組み込んだシステム、元々モバイルコンシューマ市場向けに開発された新しいインタフェース規格の採用、および新世代の低コスト画像センサとディスプレイの導入を見てきました 。これらの進歩は、スマートフォンやタブレットの設計だけでなく、仮想現実(VR)システム、ドローン、DSLRカメラ、産業用ディスプレイなどのアプリケーションにも大きな影響を与えました。
ビデオシステム設計者にとって、それらの進化する技術に対応することは容易ではありません。1つのディスプレイインターフェイス規格を設計していると思ったら、次は別の新規格に対応しようとしているか、単一インターフェースからの入力を複数のディスプレイに分割する方法を考えていたりします。VRヘッドセットの設計を例にみます。現代のヘッダーは各眼球に1つ、計2つのディスプレイを使用します。アプリケーションプロセッサにディスプレイを駆動するためのDSIインターフェイスが1つしかない場合、どのように入力ビデオを単一のMIPI DSIインターフェイスから半分の帯域幅で2つのMIPI DSIインターフェイスに変換しますか。産業市場では、HMIソリューションを構築する設計者も同様の課題に直面しています。どのようにしてモバイルアプリケーションプロセッサの最新機能を活用しながら、OpenLDI、LVDS、または独自のインタフェースを備えたレガシーディスプレイへの多額の投資を無駄にしないことができますか?そして、奥行き知覚や拡張現実システムを作りたい設計者は、どのようにして複数のMIPI CSI-2カメラ入力を同時に1つの大きなフレームに合体できるのでしょうか。
これら市場のほとんどで性能への要件が急速に高まっているため、システムに必要なインタフェースの種類や数を正確に予測するのは困難です。異なるインタフェースタイプ間を迅速にブリッジすること、または特定のインタフェース規格への変換にも対応することが、効率的なビデオシステム設計にとって不可欠です。
残念ながら、現在のブリッジオプションは非常に限られています。いくつかの個別ソリューションは通常、最小限の性能のみ提供し、設計の柔軟性はありません。また、ASSPでゼロから独自のカスタムソリューションを構築するには、時間がかかる上、費用もかかります。
性能の制限がある個別デバイスや開発サイクルが長いセミカスタム回路に依存するのではなく、設計の柔軟性がありと低消費電力の小型FPGAの短い開発サイクルをASSPの最適な機能と組み合わせたプログラマブルデバイスでブリッジを構築できたらどうでしょうか。モバイルFPGAファブリックに囲まれたチップのエッジに柔軟な物理的なインターフェースを設計することで、そのようなデバイスを高度にカスタマイズ可能にできます。さらに、多くのレガシーインターフェースと同様に幅広い新しいインターフェースとプロトコルに対応しているので、最小限の消費電力で包括的な変換機能を提供できます。
ラティスはそれを実現しました。CroosLink FPGAソリューションはモバイル画像センサおよびディスプレイ用のほぼ全主要プロトコルに対応する世界最小の多才なビデオインターフェースブリッジです。4K UHDで高解像度、高帯域幅のコンテンツを表示するための最大12 Gbpsを提供するMIPI D-PHYブリッジソリューションを搭載したCrossLinkは、消費電力100 mW未満で、小型ながら優れた性能を提供します。
新しい技術が市場に参入し続けるにつれ、組込みビデオシステムは機能と複雑性の両方が増していきます。設計者がより高度な設計柔軟性とイノベーションを実現するために重要な役割を果たすブリッジングソリューションをご覧ください。