D16750はソフトコアのUART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)で、機能的にTL16C750と同一です。D16750はシリアル伝送を2つのモードで行えます:UARTモードとFIFOモードです。FIFOモードでは内部FIFOが活性化され、送受信に64バイト(RCVR FIFOにはバイト毎に3ビットのエラー・データをプラス)が用意されています。D16750は周辺機器もしくはモデムから受信するデータ文字列の直列-並列変換を行い、CPUから受信するデータ文字列を並列-直列変換します。CPUはUARTの機能動作中いつでも全てのステータスを読み出せます。ステータス情報にはUARTによって実行中の転送動作のタイプと状態が含まれ、エラー状態(パリティ、オーバーラン、フレーミング及びブレーク割り込み)も含みます。D16750にはプログラム可能なBAUTレート生成器が備わり、タイミング・リファレンス・クロック入力を1~(216-1)の除数による分周と、内部転送ロジックを駆動する16xクロックの生成が可能です。受信ロジックを駆動するための16xクロックも用意しています。D16750は、完璧なモデム制御機能とプロセッサ割り込みシステムを備えています。割り込みはユーザの用途に応じてプログラム可能で、通信リンクの操作に必要な処理を最小限度に留めます。
FIFOモードには、RTS出力とCTS入力信号を通して自動的にシリアルデータフローを制御して、ソフトウェアの負荷を低減し、システム効率を向上出来る、選択可能な自動フロー制御があります。
UART内部ロジックがCPUの周波数でクロックされる一方、別個のBAUD CLKラインは正確な転送スピードを設定可能です。
2つのDMAモードがサポートされています:シングル及びマルチ転送です。これらのモードは、UARTが高性能DMAユニットへインターフェースでき、CPUサイクル間での転送や、マルチプル・バイト転送が可能です。
構成は合成時に、モデム制御ロジックとFIFO制御ロジックのイネーブル/ディセーブルの指定や、FIFOサイズの変更ができます
コアはUARTコアとマイクロコントローラが同じクロック信号によってクロックされ、同じASICもしくはFPGAチップに実装されるアプリケーションなら完璧です。いくつかのUARTが単一チップに実装され、外部デバイスによって駆動するスタンド-アローン実装にも同様に完璧です。システムにおけるクロック・ツリーの数を削減し、汎用インターフェースD16750コアの実装と検証はとても簡単です。